子ども時代の体験で「人生の生きがい」が決まる?【4つのキーポイントを解説】
やりたいことや人生の目的を見つけるにはどうしたら良いか?
新しいことにいろいろ挑戦してみる。旅に出てみる。社会奉仕する。いろんなアドバイスを耳にします。
高校生や大学生、社会人になって、やってみると良いことはやってみると良いのでしょう。実際それで自分の情熱や生きがいに出会えるラッキーなこともあります。
しかし、大人になって意識的に生きがい探しを始めるずっと前、つまり、「子供のときの体験」が、大人になってから生きがいを見つけられるかどうかを大きく左右されるという研究報告があります。
今日のブログでは、大人になってからの生きがいを左右する、「子供の頃の体験」に関する最重要ファクターを「4つ」ご紹介します。
本ブログではお馴染みのGreater Good Centerで、昨年最も注目を集めた記事の一つ
「生きがいに溢れた人生につながる5つの幼少期体験」という記事(https://greatergood.berkeley.edu/article/item/five_childhood_experiences_that_lead_to_a_more_purposeful_life)からのまとめです!
目次
【キーポイント①】ネガティブ体験
精神的、肉体的な虐待。経済的な困窮。さらには家族内の不破や、病気など健康に関する問題。
子供の時に、そうしたネガティブな体験がある人ほど、将来の人生に意義を感じにくいという研究が報告されています。(http://www.midus.wisc.edu/findings/pdfs/1634.pdf)
そうした体験があると絶対に生きがいを感じられなくなってしまうというわけではありません。
子供の時のネガティブな体験をバネに変えて、生涯の生きがいや目的を見つけたという人たちも少なくありません。
ただ、子供のときのネガティブな体験は、注意すべきリスクファクターであるというは間違い無いようです。
【キーポイント②】親との関係
1000人の6−12歳の子供を対象とした研究(https://link.springer.com/article/10.1007/s10964-018-0912-8)で、子供の頃に母親との激しい対立を体験していると、大人になってから人生の目的意識が持ちにくくなる傾向があるということがわかりました。
両親どちらともというより、特に、母親との度重なる対立が家庭内で見られる場合、将来の生きがいを感じるか否かのリスクファクターになるようです。
逆に、以下のような親との関係を子供の頃に持っていた人たちの方が、大人になってから生きがいを感じやすいこともわかっています。(https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/2167696816640134?journalCode=eaxa)
• 親と悩みを相談するなど良好な信頼関係にあった。
• 親に依存したり、頼りすぎたりしない。
• 思春期に、自分の道は自分で切り開いていこうとする独立心が強い。
愛情を注がれながら、親との信頼関係の中で、独立した人生を歩み出そうという意思が持てるような思春期を過ごせることが、大人になってから生きがいを見つけられるかどうかを大きく左右するというのです。
【キーポイント③】大自然体験
親子関係以外にも大切なことがいくつか見つかっています。
我らが日本人の研究者による報告(https://psycnet.apa.org/record/2013-13984-005)で、子供の頃に大自然の美しさを体感した人は、大人になってから人生の意義を見つけやすい傾向があるというのがあります。
なぜ、子供の頃に大自然を体験することが、大人になってから生きがいを見つけることにつながるかについては、今後の研究で解釈がされていかなければいけないようですが、子供の頃にキャンプに行ったり、山や海にいくアウトドアの体験をさせてやることの重要性が再確認されるところですね。
【キーポイント④】多様な体験を
また、同じ日本人の研究チームによると、人生の目的を強く感じている大人たちの多くは、子供の頃すでにそうした目的を持っていたり、関連する体験をしていることが多いようです。
とはいえ、子供が将来人生の意義を感じる目的に、子供の頃に巡り合えるための処方箋はありません。
多様な体験をして、その中で自分に合うものをみつけていくしかありません。
人生の目的に出会うための公式はないのです。
やはり、子供のうちはこれだと決めつけてしまわずに、「数打ち当たれ」で様々な体験をしていくことで、将来、意義を見つけられるような材料に出くわす確率が上がるようにサポートすることが肝心ですよね。
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