2019年12月22日 21:11
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【グロースマインド研究】自分は変われると思えると、成績が上がる?

研究

僕はどうせ平凡な人間なんで何しても一緒です。そういう風に思っているのであれば、そういう風に思うことを止めることから始めるといいようなんです。

今回のブログでは割と最近のグロースマインド研究に関するお話をしましょう。

「グロースマインドセット」とは?

スタンフォード大学の心理学の教授であるキャロル・ドウェックCarol Dweckはグロースマインドセットという心理学のコンセプトを世に知らしめたことで有名です。

ミリオンセラーになった彼女の本は日本語にも翻訳されています。(マインドセット「やればできる!」の研究)

グロースマインドセットとは、自分の知性や能力が成長(growthグロース)すると考える気構え(マインドセット)のことです。

反対に、フィックスマインドセットは、自分の知性や能力がもともと生まれ持ったもので、努力を重ねても変わらない、固定された(fixedフィックスト)ものであるとする気構えのことです。

例えば、オープニングの「僕はどうせ平凡な人間なんで何しても一緒です。」というのは、フィックスマインドセットの典型的な現れだということが言えます。自分の知性や能力は努力しても変わらないというわけです。

そうした気構えでいると、何かで、失敗した時などは、自分の知性や能力では対応しきれなかった、自分の限界だったというような原因の帰属をしがちです。

逆に、グロースマインドセットを持っていると、「今は平凡な僕かもしれないけど、頑張ってなんとか変われるはずだ。」という具合になります。

自分の知性や能力がトレーニングで改善できるというわけです。失敗しても、それから学んで、次に繋げられる良い経験をしたということにもなります。

実際、過去には固定的であると考えられた人間の脳の仕組みも、最近の脳科学の進歩により、だいぶ柔軟で、成人してからでも訓練で様々な能力を身につけたり、改善することがわかってきました。

キャロル・ドウェックは、我々が持つマインドセットと行動や心理の関係を様々な角度から研究してきました。マインドセットの研究は今では心理学のメジャーな研究分野の一つということができます。

「グロースマインドセット」と「成績」の関係

さて、アメリカの教育誌「Education Week」で、最近中高生を対象にしたグロースマインドセットと成績の研究に関する記事を読んだのでここで報告させていただきます。

アメリカの高校1年生(日本でいう中学3年生)1万2500人を対象に行われた実験で、グロースマインドセットが生徒の成績をあげることがわかりました。

25分間のグロースマインドセットトレーニングを、数ヶ月の間をおいて、2回受けるだけで、生徒の成績の平均点が上がったというのです。

25分間のトレーニングでは、人間の脳の柔軟性や、知性や能力が改善されるということを学びます。

また、そうした知見を他の生徒に説明したり、ディスカッションしたりして、さらにグロースマインドセットの精神を内面化させるいのです。

それのセッションをして、もう一度数ヶ月後に、同様のセッションをやります。

そうしたマインドセットトレーニングを受けた生徒たちは、受けなかった生徒たちよりも、成績の平均点が上がったのです。

成績がもともとよかった生徒たちでそれほど優位なさがみられなかったようですが、成績が低かった子供達のグループでより優位なさがみられたようです。

また、平均点だけではなく、その後の選択科目でより難しいものにチャレンジしたりする傾向もマインドセットトレーニングを受けた生徒たちにみられたようです。

良いパフォーマンスを発揮するために避けるべきことは?

グロースマインドセットに関しては、若い学生を対象とするものだけでなく、成人に関する同様の研究がこれまで蓄積されてきました。

グロースマインドセットを持った人はより、ポジティブに失敗に対処でき、それから学んで、実際に良いパフォーマンスが残せるというわけです。

そういった研究からまず私たちが気をつけられることは、冒頭で見たような、ありがちなフィックスマインドセットを避けるということです。

しかしそれだけではありません。自分のマインドセットを見つめることも大切ですが、他の人のマインドセットを見つめて、適切にサポートしていくことも重要です。

教育現場や職場で、子供や部下や同僚に対して、決め付けたような言い方をしないように心がけることが必要です。

「XXは、数学苦手だからな。」「YYは、文系頭だし。」などのフィックスマインドセットの精神を誘発するような決めつけは避けて、失敗をポジティブに捉えて、トレーニングや努力を信じる姿勢のロールモデルとなれるように心がけることをお勧めします。

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