2019年12月22日 21:11
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学びとテクノロジーのやばい関係。子供のために私たちにできることとは?

研究

老若男女、スマホは現代を生きる私たちの生活のごく自然な一部になりました。私も財布をなくすよりスマホをなくした方が大変だとかいう人たちの仲間です。どっちをなくすのも嫌ですが。

そんな空気の中、スマホやタブレット端末などのテクノロジーと教育現場の関係も微妙になってきています。

気が散るから学習効果がさがるだけだ!スマホ禁止!

などというごもっともなご意見の傍ら、

何かを調べたりするプロジェクトに便利。また、教育アプリも充実していて使わないのは損!

などという意見も。

禁止なのか、禁止しないならどうしたらいいのか、それぞれの教育現場で試行錯誤が繰り広げられています。

今日はこのあたりをテーマに、少し書いていこうと思います。

テクノロジーで気が散るのはホント?

想像するだけでも、間違いないような気もしますが、様々な研究で実際に生徒の学習の妨げになることが確認されてきています。

例えば、こんな実験があります。大学生たちが授業中にラップトップを使ってノートを取るよう指示されます。一つのグループは、講義のノートを取るようにだけ指示され、もう一つのグループは講義ノートを取りながら、インターネットでその日のTVの番組表を調べるように指示されます。

その講義の後に、講義の内容についての試験をしてみたところ、講義ノートとTV番組表両方を課せられたグループは、講義ノートだけのグループより11%ほど成績が悪かったのです。

それだけではありません。同様の実験で、自分がテクノロジーを使っていなくても、他の生徒がテクノロジーを使っていることで悪影響が出ることも確認されています。

ラップトップで講義ノートとTV番組表両方を課された生徒たちの後ろに座った生徒。一方、手書きでノートをとった生徒たちの後ろに座った生徒。手書きの後ろの方が17%も講義後のテストの成績が良かったのです。

この結果は、前の生徒たちが使っているラップトップの映像が目に入り、気が散ることで、学習効果が下がったのではないかと説明されています。

ネットサーフィンだけでなく、テキストチャットやその他のスマホの使用などにも研究がなされており、同様の結果が確認されています。

スマホ禁止にしないならどうしたら良いのか。

「それでは、スマホ禁止に!」となかなか簡単にいかない事情は冒頭でも触れました。

テクノロジーが私たちの生活に浸透する中、学習での利便性を無視し切ることが難しいのは事実でしょう。

それだけではありません。仮にスマホの使用を禁止にしても、様々な問題があります。

多くの若者たちが、ごく頻繁にSNSをみたり、テキストを使用したりしています。例えば、自習環境でスマホがあると、生徒は平均で数分ごとに画面をみてしまうという研究報告も出ています。

そうした現実がある中で、スマホを単に禁止にすることは困難であるだけでなく、逆効果になってしまうのではないかと警鐘を鳴らす人たちもいます。

日常の生活にあまりにも溶け込んだ、スマホを長い時間見れないと、気になりすぎる。そのことで、学習効果に影響が出てしまうのではないか。

そうした視点から、「テクノロジー休憩」が効果的なのではないか、と提唱する研究者もいます。

禁止してしまうのではなくて、ある程度の時間で区切って、ブレーク中にはスマホやタブレットを好きなように使っていいようにするというものです。

禁止にしたとしても、教育目的のテクノロジー使用はどうするか?

また、仮に個人のスマホなどを禁止にしても、授業中にタブレットを使ったり、ラップトップを使ったりすることも、今の教育現場に求められてきています。

タブレットやラップトップがあれば、インターネットやその他のゲームなどの誘惑はつきません。

そうしたテクノロジーの使用をするときには、生徒たちに以下のような点を伝えておくことが大切です。

• テクノロジーを使うといいところもあるが、気が散ってしまい学習効果が下がってしまう。実際に10−20%くらい成績が下がってしまうという研究がある。授業では、特に注意してテクノロジーを使う。
• 学習目的の使用でも、注意が必要。フォントのデザインや、グラフ、表など、きれいに仕上げたりするのも大切であるが、凝りすぎてしまい、内容や本来の目的から離れたところで、時間を浪費してしまうこともある。学習の目的や内容を常に振り返りながら、テクノロジーの使用の仕方を振り返る癖をつけたい。

リスクを取り除くのではなく、リスクにどう対応するかを教える必要性

テクノロジーを教育現場にうまく取り込んでいくやり方は、いうまでもなく、個々の生徒や学校の環境によって、適切なやり方が異なります。

特に年齢によって対策は変わってきます。学校や教員がそれぞれに、ニーズにあった対策を考えて行かなくてはいけません。

ただ一つ言えることは、テクノロジーを取り除くだけの一辺倒のやり方は現在の世の中のあり方にフィットしないということです。

教室からスマフォやタブレット、SNSの類を排除したとしても、生徒たちは生活の中でそれらのテクノロジーとともに暮らしていきます。

「禁止して終わり」は、シンプルで利点も多くあります。

しかし、生徒たちにテクノロジーとどのようにつきあっていくべきなのかということを実践的に教えていく良い機会を逸してしまいかねません。

SNSの使い方や、スマホやタブレットとの付き合い方。問題を見えなくしてしまうのではなく、しっかりと向き合いながら、試行錯誤していくことが求められているのではないでしょうか。

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