コロナ疲れ対策のための『心の健康法』―ティーンエイジャー(10代)編

ライフハック

前回のブログでご好評いただいたようなので、今回はコロナ疲れ対策の「ティーンエイジャー(10代)編」と題して、私のお気に入りのハピネス研究機関であるカリフォルニア大学バークレー校Greater Good Center(GGC)の最新の記事(https://greatergood.berkeley.edu/article/item/how_to_help_teens_shelter_in_place)から、私なりのまとめでお伝えしようと思います。

GGCはハピネス研究では先端をいく研究機関なので、そこからの心の健康に関する情報発信は必見です。

大人よりも、「ティーンエイジャー(10代)」の子供の方がストレスを感じている?

まずは、私たち大人にとっても苦しい外出禁止や学校封鎖ですが、ティーンエイジャー(10代)にとってはさらにきついものであると言うことを認識しましょう。

私たちにとっても、これまでの生活が様々な形で変化していく中で、すでに「コロナ疲れ」でぐったりという方もいらっしゃるかもしれません。

そんな中で、若者へのストレスの方がさらにきついかもしれないと言われても、想像し難いのももっともです。

しかし、学校封鎖や外出禁止などの状況は、思春期の成長過程でみられる生理学的および脳科学的な変化に大きな影響を与えかねません。

例えば、思春期のホルモン的変化の中で、子供が他人からどうみられているかと言うことをより強く気にしたり、社会的つながりをより欲するようになる中で、学校封鎖や外出禁止などは社会とのつながりを減少させることになりかねず、大きなストレスや不安に繋がります。

また、親からの独立心が育っていく中で、より長い時間、自宅に拘束されることは、大人以上に息苦しさを感じてしまうことになります。

現在のパンデミックの状況の中で、ティーンエイジャー(10代)の子供たちが普段よりもストレスを感じていたり、苛立ってしまうことは、彼らの成長の過程からして、ごく自然なことだと言うことを認識しましょう。

その子供が、イライラしやすい性格だとか、精神面が弱いとか言うことではありません。

こういう状況で普段よりストレスを感じてしまうと言うことは、むしろ元気よく成長していることの証であるとさえ言えます。

まずはそうした認識に立って、冷静に子供に対して何ができるかと言うことを考えていくようにしなくてはいけません。

思春期が難しい時期だと言うのは当たり前のことかもしれませんが、こういう時期だから改めてそのことを思い出して、気をつけていかなくてはいけません。

ティーンエイジャー編「コロナ疲れ」対策5つのヒント

それではそうした認識に立って、どのようなことに注意してティーンエイジャー(10代)に向かい合っていけば良いでしょうか。

GGCの記事から「5つのヒント」を私なりに意訳して、コメントをつけていきたいと思います。

5つのヒントの根底にあるのはティーンエイジャー(10代)たちを一人の人間としてしっかりと尊重していくように努めていくと言うことです。

1. 家族の活動に有意義な形で貢献することを促す。
兄弟の面倒をみたり、掃除をしたり、食事の準備を手伝ったり、とどんなことでも構いません。大変な時に、家族に対して有意義な形で助けになるように促しましょう。また、それができるように、チャンスを作ってあげることにしましょう。

2. くどくどうるさいことなどを言わずに、学校のワークなど自分でやるべきことを自分で管理できるようにサポートする。
「くどくどうるさいことを言わずに」といっても、あれやこれやのするべきことを設定することしていけないと言うわけではありません。宿題があれば、どれをやるかと言うことを確認したり、スケジューリングなどを含めて、サポートすることが必要であればするべきです。

しかし、一度本人がやるべきことを理解して、それをやっていく計画ができたら、それを自分でマネージできるように見守ってあげることが必要です。どこまでのサポートが必要かと言うことは子供によって違うと思いますが、全て一歩一歩大人が指導するのではなくて、自分で判断してやっていく枠組みを確保してあげることが大切です。

3. 注意するときは、自分の気持ちを表現する。子供の性格や行動を直接非難しない。
「なんでこんな悪戯するの?誰が片付けると思っているんだ。自分勝手すぎる。」こう言う怒こり方は子供の行動(「悪戯」)や性格(「自分勝手」)に言及する形で直接避難してしまっているので、好ましくありません。

子供に適切な行動を促すときは、その行動が自分にどのような影響を与えるかと言うことを表現することで思いを伝えましょう。「こんなに散らかっていて、あなたが片付けないと、私が片付けなくてはいけないよね。仕事がいっぱいあって大変だからこう言う風なことはやらないようにしてね。」などなど、その行動のもたらす結果と、それがどのようにあなたに影響するのかと言うことを正直に説明することで、正しい行動を促しましょう。

4. やるべきことを直接指示しない形でサポートする。
「宿題やりなさい。」ではなく、「宿題いつやるんだっけ?」や「どういう順序で宿題終わらせていくんだっけ?」など、子供に問いかけて、少しでも自主的な決定を促せるようにコミュニケーションを意識していく必要があります。

5. 時には、現在が大変な状況であることを認めてあげる。
もちろん現在の大変な状況に常に憂いすぎていても、子供たちもポジティブな気持ちを持ちにくくなってしまいますが、厳しい状況には間違い無いので、時にはそれをそのまま受け止めて、何ができるかと言うことを一緒に考えてあげたりすることが大切です。

いかがだったでしょうか。

どれも「コロナ疲れ」に必ずしも限ったヒントではなくて、常に意識しておきたいような基礎的な点かもしれません。

また逆に、普段の習慣からあまりにかけ離れているので、急に試すのが難しいと言うこともあるかもしれません。

そういう場合は、全てやろうとせず、まずは、できそうなところを一つ選んで気をつけてみるというのもいいかもしれません。

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