• HOME
  • ブログ
  • 教育
  • 能動的な学びを突き詰めた学習法『PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)』をご紹介!

能動的な学びを突き詰めた学習法『PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)』をご紹介!

教育

最近のブログで、構成主義(https://tomohirohoshi.com/?p=1289)のお話をしました。

以前にも紹介したアクティブ・ラーニング(https://tomohirohoshi.com/?p=189)の基礎となるような考え方です。

構成主義やアクティブラーニングの考え方をある種突き詰めた形の学習法の一つが、プロジェクト・ベースド・ラーニング(Project-Based Learning)です。

頭文字をとって、「PBL」と呼ばれています。

今日はPBLについて少しご紹介していきましょう。

PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)とは?

PBLは、その名の通りプロジェクトをベースにして、生活や社会に関連する具体的なプロジェクトを遂行していくことで生徒が学習を進めていくというものです。

環境問題の学習に、持続可能な食生活を目指すための環境に優しい食事メニューを考案するプロジェクト。社会問題の学習に、関連する具体的な社会問題のドキュメンタリー映画を作成するプロジェクト。

この辺りは、しばしばPBLの人気のプロジェクトのお題の例でしょう。

与えられた題材に対して、生徒たち主導のプロジェクトを企画、遂行することで、必要な知識やスキルを能動的に学んでいく。

まさに、物事に能動的に取り組むことによって学ぶという構成主義やアクティブ・ラーニングの考え方を突き詰めた教育モデルです。

PBLは、伝統的な授業の想定する順序の正反対の発想に立っているとみることができます。

該当する知識やスキルに関する講義をうける。練習問題や課題で得るべき知識やスキルを定着させる。そうして得られた知識やスキルを具体的な問題に応用する。

これが通常の授業の学習で想定される順序だとすれば、PBLは真逆の順序で、具体的な問題から始めて、それを解決していくのに必要な知識やスキルを身につけていくのです。

PBLは効果バツグン

PBLはもちろん、物珍しいだけではなく、多くの学習効果が報告されてきました。

まず、PBLによって、子供が自分の生活や社会との関連性を実感しながら学んでいくことができます。

実社会の問題に関するプロジェクトに必要な知識やスキルを学ぶのであれば、よくある「なんでこれを勉強しなくちゃいけないの?」を避けることができます。

また、現実社会の問題の解決法は、しばしば他分野的な視点を必要とするのも重要な点です。

先程の持続可能なメニューのプロジェクトには、それぞれの食材のとれる環境、食材のコスト、調理法、食文化など、理系も文系も含めた多様な視点が必要です。社会問題に関するドキュメンタリー映画の作成も同様でしょう。

国語、算数、理科、社会などと、「人工的」に科目で仕切られた視点ではなく、分野横断的な視点を養っていくことができます。

また、プロジェクトはしばしば、他の生徒や教師以外の大人たちとのやりとりや相互協力を必要とします。

プロジェクトチームの中で、それぞれの子供たちがそれぞれの強みを持って、補い合いながら、解決に近づいていく。

その中から、リーダーシップやコミュニケーションなど、社会性に関する学びを得ていくことができます。

プロジェクトに関する調査をする中で、様々な大人たちとやり取りしていく機会も生まれるでしょう。

そして、もちろん、プロジェクトを企画、遂行する力自体を養うことができます。

リサーチをして、問題となる問いを立て、自分のプロジェクトを立ち上げ、それを遂行していく。その中で学びを得ながら、新しい解決方法を見つけていく。

プロジェクトの企画、推考力は、現代社会の中で、身につけるべきミライ型のスキルであることは間違いありません。

決められたことを、正確にこなすことを期待される時代はもう終わりました。主体的に自分の学びに向き合って学びながら解決法に向かっていく力をPBLは身につけさせてくれるのです。

現在でも世界中の様々な教育現場で有効なPBLの方法が活発に模索され続けています。

【予約受付スタート!】2冊目となる最新刊『スタンフォードが中高生に教えていること』初公開!

そして!

本日はもう一つ「重大発表」があります。

実はこの度12月より
2冊目となる最新刊

『スタンフォードが中高生に教えていること』

の出版が決定しました!

新刊のテーマとなるのが

「ミライの教育」

についてです。
本書の中では、

・なぜ、同じ問題を繰り返しても意味ないのか?
・なぜ、順位付けをしてはいけないのか?
・なぜ、成果や能力をほめてはいけないのか?

など、

最新科学で明らかになった

「供の才能を伸ばす16のヒント」

について執筆していただきました。

すでにAmazonからの予約注文の
受付がスタートしています。

ぜひ奮って、ご予約くださいませ。

●Amazonからの予約購入はこちらから
https://amzn.to/37OaoFQ

星校長の「解説動画」が毎週視聴できる!「学育ラボ」メンバー募集中。

すでに「136名」もの方にご参加いただいてる

大人気オンラインサロン【学育ラボ】
10月度新規メンバーを募集中です。

2020年1月から始まった
オンラインサロン「学育ラボ」では、

・教育最前線レポート「学育REPORT」
・スタンフォード大学哲学博士(Ph.D.)星先生の哲学講義
・日本で未発表の洋書/論文/エッセイを翻訳して書評
・星先生が直接質問に答えてくれる「教えて星校長」

といったコンテンツを

・毎週1回

お送りしています。
星校長から

・最新の教育情報
・スタンフォードで実践される哲学の授業
・米国シリコンバレーの最新情報

などを継続的に
受け取ることができ、
さらには

・星校長と交流

できる貴重な場として好評いただいております。

・あと10名

で募集締切となるので、
ご興味のある方は以下リンクよりご確認ください。

●「学育ラボ」詳細はこちらから
https://community.camp-fire.jp/projects/view/221282
(※あと10名で募集終了となります)

関連記事一覧